文系フリーランスまたは休日低音大堤琴奏者の戯言

翻訳を生業とする文系フリーランスです。日々思い付く事を書いてます。

ながーい長いロシア文学(今週のお題「読書の秋」)

高校生の頃、本屋さんでロシア文学の棚を見て、分厚い複数巻の小説がいくつも並んでいてびっくりした事があります。「絶対読んでもわからないから」と言われたトルストイアンナ・カレーニナ、やっぱりわかりませんでした。まだあるはずだからこれをキッカケに再度挑戦して見ようかと思います。

もう一方の雄、ドストエフスキーを読んだのはもう少し後です。何年か前に新訳が出た「カラマーゾフの兄弟」はまだ読んだ事ありません。電子版もあるので若干ハードル低いですね。「白痴」は黒澤明監督の映画が面白いです。3時間以上ありますけど飽きずに見られます。

罪と罰」は2回読みました。テーマは重いですが、犯罪を犯した主人公と問い詰める警官の心理描写など、読み応えのある作品です。主人公ラスコリニコフに大きな影響を及ぼす娼婦ソーニャの存在が救いです。 ナニワ金融道青木雄二氏や、手塚治虫氏が惹かれたのも理解できます。手塚治虫氏の漫画を読んでから原作に挑むのも手かも知れません。

ロシア語はアルファベットが違ったりして一見取っつきにくいのですが、構造は意外に単純で、解釈の余地が大きいように思います。そういうところも多くの人を魅了する理由なのでしょうか。

罪と罰〈上〉 (岩波文庫)

罪と罰〈上〉 (岩波文庫)